金属のネジが回らない時、表面がさびて動きづらくなるのが原因ですが、錆びないプラスチックのネジも固着して回らないことがあります。

プラスチックの場合、周囲の水分が付着して反応が進みます。その結果、表面状態が変化したり、寸法が変わることもあります。

さびないと思ったのに、やられた。。。そう思っても後の祭り。

このトラブルの対策をするときはこの二つ、「ネジ穴をゆるめる」「ネジ頭の外周をつかんで回す」を試してみてください。

ネジ穴をゆるめる

ネジ穴側が小物ならば、回しやすくするためネジ穴の素材を加熱します

プラスチックは熱膨張率が大きいため、うまくネジ穴側を集中して温めると、穴が大きくなる方向へ行きます。

ただし、プラスチックは熱伝導率が小さいため温まりにくく、ネジ穴側のプラスチックの体積が大きい場合は全体が膨張しませんので、うまくいかないときは無理はせずやめましょう。

ネジ頭の外周をつかんで回す

ネジが固くて回らないときに、ドライバーで無理をして回すと、ネジ溝をなめてしまいます。

プラスチックネジとなれば、欠けて台無しになることも。

そのため、ネジ頭の外周をつかんで回すほうが確実です。

構造が工夫されたペンチ・ネジザウルスが便利に使えます。これについては後述します。

つかむときのコツは

つかみ方が重要で、ペンチならネジに対して直角の向きでつかみます。

ペンチの先端の溝は横向きに走っていますので、このままネジの上からつかんでも同じ向きのためすべってしまいます。

そのため、ペンチの溝の向きをネジ軸に対して直角になるようにつかむと、摩擦が増えて小さな把持力でも回しやすくなります。

ですが、ネジ取り付け部の構造によっては、ペンチを直角の向きにしてネジの頭をつかめないこともあるでしょう。であれば、ネジザウルスを使います。

ネジザウルスとは?

ネジザウルスはペンチの先端に縦向きの溝がある、ネジをつかむときに摩擦力を高められる特殊なペンチです。

普段は普通のペンチと同じように使えます。

突き詰めれば、縦溝、横溝を両方備えたペンチ、ということなのです。こうした工具は他になく便利ですよ。